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5章:†翔の引っ越し†
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シルビアの後部席に、和尚さんが乗り込んだ。
芳樹と幹耶が、警備員室から戻って来るのを待って、出発!
『あの、財布の中身ね、15万も入ってた』
と運転しながら幹耶言った。
『そんなに入ってたの!?』
『それに、プラチナカードも』
と芳樹。
と言っても、あのマンションに住む皆様は、それなりの皆様。
ヴィトンもプラチナカードも、素直に頷ける。
マンションのお家賃だって、その辺の一戸建てのローンよりもずっとお高い。
そこを、寮として提供しちゃう、ギャルドの社長も、凄いと感心する。
しかも、凪が一緒に住もうが、有弥が一緒に住もうが、何も言わない。
翔、また一緒だね……
とバッグの中の翔に言った。
〔ああ、宜しく〕
と帰って来た。
翔は、父の葬儀にもちゃんと来てくれていた。
流矢も、ちょっとだけ顔を出してくれた。
水樹さんは、本当に慎重に運転してた。
蓮のマンションから、煌璃迄は、大体10分少々なのだが、大通りを通るので、ラッシュ時には結構掛かる。
そして、煌璃に着いた。
南側に車を回して、軽トラックはサンルームにバックで近づい停まった。
『あれ?
ミルフィーそのまんま?』
と蓮が呟く。
『一度移動させたんだけど、どうしても此処がいいって。
粗相されたら適わないから』
と言うと、玄関を開けてる。
芳樹と幹耶も来た。
『ミルフィー、ただいま!』
ミルフィーが出迎える。
{にゃあ}
翔の位牌と写真と木箱を、取り敢えずテーブルに置いた。
蓮が、シルビアから、色採りどりの、細かい花がいっぱいの花束と、黒い小さなバッグを持って来た。
『本当は薔薇が良かったんだけど、この方が山小屋には似合うから』
と言った。
芳樹と幹耶で、ミルフィーを移動させる。
ミルフィーは蓮の足下に来ると
{にゃあ}
と言って、スリスリと。
『ミ〜ルフィ♪』
と言って、蓮が抱き上げたると、ミルフィーは蓮の肩に載る。
上手くバランスを取るモノで、蓮が花束を持って歩き出しても、やっぱり肩に居る。
芳樹がサンルームを開けた。
水樹さんと凪で、先ず、翔の家の台座をサンルームに下ろす。
それを芳樹と幹耶が受け取って、翔の場所として予定していた、壁際に置いた。
そして、いよいよ翔の家を。
幹耶が外に回った。
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