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5章:†翔の引っ越し† (3/34)

接客業は好きだが、やはり私の本業はこっち。

そろそろ発表会の準備をしなくてはならない。

去年、父の事が有り、発表会が出来なかった。

先生に依っては、発表会をされない方も居たが、私は、発表会はとても大切だと思ってる。

勿論、色々な面で、生徒側にも負担を掛ける事にはなるが、私自身振り返って、あの、緊張感と、キラキラ感は、とても大切な思い出になってる。

人前で演奏するのだから、と、何時もの何倍も練習する。

それが、ステップアップになる。

グレード試験も勿論大切だが、同じ緊張感でも全然違う。

みんなに拍手を貰って、その一瞬だけ、スターになれる。

独りでステージに立つ。

誰も頼れない。

無事に演奏を終えて、温かい拍手を貰った時の、あの、大きな達成感を経験させたかった。

今年は店と二足の草鞋になるので、早めに準備する必要が有る。

出来れば、クリスマスにしたかった。

また、性懲りもなく、ポインセチアを配るつもりだ。

『グリッシェンドにばかり集中し過ぎちゃってるよ。

だから、下鍵盤に行くのが遅くなるのよ。

グリッシェンドは、流すだけ。

それと、カウンターライン、途切れさせないで。

ここで、指を変えないと。

まぁ、足が忙しいからね』

と笑う。

『熱い!』

と生徒が言う。

もう直ぐ、講師の資格取得に挑戦する、田辺真純。

弾く曲もかなり難しい。

エレクトーンは、手足をフル活用する。

速いテンポの曲となると、もう、いちいち考えて居られなくなる。

課題曲と自由曲。

何曲も用意して、でも試験で弾くのはそれぞれ一曲ずつ。

しかも、せっかく練習して仕上げたのに、試験官には途中迄しか聴いて貰えなかったりする。

『指使い直して来て。

それと、録音して聴いてみてね』

『うん、そうする。

でもさ、私間に合うかなぁ?』

『まだ、2ヶ月近く有るんだから、大丈夫だよ。

課題曲は大体出来上がってるんだし』

『頑張る!

来週と再来週は、上村さんでしょ?』

『うん、ごめんね』

『ううん、あの人の演奏、凄く格好いいんだもん!

久々〜!

また、弾いて貰お♪

じゃ、ありがとうございました!』

真純は以前、京香とレッスン日が一緒だった。

真純の次が京香だったのだが、レッスンの後、京香の演奏をよく聴いていた。

レッスン室クローズ。
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†ふぁみりぃ† ©著者:Jude(ユダ)

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