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7章:男の楽園 (8/10)

そこは異空間だった。

蒼い蛍光灯だけに照らされた室内は広々として薄暗い。部屋の一方には白いカーテンを閉めて入る仕組みの、作り付けの個室がざっと10室程並んでいる。所々のカーテンが僅かに揺れているのは、七海が言っていたそれを意味するのだろう。ライトの中でひらめく白が一種幻想的な雰囲気を醸し出している。

もう一方には熱帯魚が泳ぐクリスタルガラスの巨大な水槽、その手前にどっしりとしたソファとテーブルが一式。象嵌のテーブルの上にはハウスボトルとは明らかに異なるヘネシーのXO。一体何に使うのだ?と春希は微かに疑問を抱いた。

ドアが閉まると同時に甘い香水の混ざったような香りが、一見して無人のフロアに立ち込める。心なしか女たちの息遣いが個室のあちこちから聞こえるようだ。

「あそこよ。今、お酒を持ってくるから先に入ってて」

幾分声を潜めた七海に促されるままに、春希は空いている一室のカーテンを翻した。
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生まれ変わりの詩(うた) ©著者:薫

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