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4章:遠い記憶
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そう、堂島あたりが聞いたら泣いて喜ぶぜ…
ふっと現実に戻る。
堂島和夫は春季目当てで通ってくる、決して珍しくはない男の客である。
ー最も春希自身には男に興味は全く無かったがーお金を落としてくれる客、となれば話は別だ。
不動産屋を経営しており、土地売買が危ないと言われている昨今でも何故か羽振りが良い。
…少なくとも、そのようには見える。
昨日も、
「スーツを買ってやるからデートしてくれ」
だの何だのとしつこいので、仲の良いヘルプ2、3人に頼んでチームプレイで酔い潰しにかかったところ、それが裏目に出て口説かれ続けたので、
出勤明けの先程の女を呼び出してやっとそちらの席に逃れたのだった。
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生まれ変わりの詩(うた) ©著者:薫
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