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13章:♯13 (1/3)

13章:♯13

その時です。

ここで二つ目のアクシデントが、発生します。

西ヤンはバトンを受け取り、大きく手を振り前進します。

この大きく手を振る走法が、西ヤンの加速の秘訣です。

しかし、ここでは、それが仇になりました。

大きく振りかざす手の内から、バトンが弧を描き飛んで行きます。

手に汗を握っていた結果なのか、もしくは手を握る力の加減が原因なのか、それは本人すら分かりません。

そこで弧を描いたバトンの軌跡は、客席まで伸びました。

そんなことを誰も予想はしていません。

バトンが落ちた場所ですら、最初は誰も分かりません。

客席でバトンをつかんだ者も、どのように手渡せば良いのか迷います。

西ヤンも、目の前の出来事を理解するために、少しの時間が掛かります。

その数秒の空白を振り払って、西ヤンは客席からバトンを受け取りました。

客席に少し足を踏み入れ、名も知らぬ者からバトンをもらいます。

すぐにコースへ戻り、はるかに前の走者を目指します。

この僅かな時間に、その差は三十メートルも開きました。
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たくされたバトン ©著者:香澄怜良

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