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3章:3.Hikaru
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カスミの訪問から
1週間程経った頃だった。
仕事から戻ってきたヒカルは
荒々しくドアを開け、
思い切りバッグを床に投げつけ
既に倒れているテーブルや椅子
を思いきりひっくり返した。
「あの恩知らずのクソ女・・
絶対に見つけて殺してやる。」
「・・・。」
「おい、カレン。
明日からお前も仕事来れるか?」
「・・・仕事?」
「そう。カレンが来ないと
俺、どうなるかわかんねー。
もしかしたらまた半殺し、最悪死ぬかもな。」
「それは嫌!ヒカルがいなくなるのだけは嫌・・。
私はなんでもするから、お願い。」
「そうか?じゃあ明日一緒に来い。何があっても俺がお前のことは守ってやるから。」
「うん」
ヒカルは嘘のように優しく
微笑み、私の髪を撫でた。
昔から変わらない温かい手、
優しい声、大きな背中
笑うとチラッと見える八重歯が
愛しくて。
涙が溢れた。
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