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2章:悲惨な日…
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2章:悲惨な日…
フ〜ンフンフフ〜ン♪
チャリを漕ぎながら鼻歌を歌う。
学校から帰るこのいつもの道、普段はめんどくさいはずなのに今日は楽しい。
見慣れたいつもの風景、なのになぜか明るく見える。
"早く会いたい"…と、そんな気持ちがおれを加速させた。
…ガッ!ガチャコ〜ン!!
おれ「っつ!!」
加速させすぎたペダルが空回りし、足を踏み外し転んでしまった。
おれ「…ちっ…あーいて…」
サンダルを履いてたおれは、踵、足の爪、膝、肘、指…
とにかくいっぱいやらかした。
でも、待ち合わせをしているおれはすぐチャリを起こして跨った。
カゴが変形し、ハンドルの角度も心なしか曲がってる、そんな状況でも今は痛いのを我慢して漕ぐしかない。
しばらく漕いで、ふと時間が気になったおれは携帯を開いた…
パカッ
おれ「21時40分か…」
時間にはまだ余裕がある、体も痛いしゆっくり向かう事に。
それから何を考えてたのか自分にもわからない、ただ気がつくと、待ち合わせの駅の目の前の所まで来ていた。
周りを見るとコンビニがある事に気づいたおれは寄る事にした。
そこで改めて今の自分に気づく…
…ウイーン
<いらっしゃいませ〜>
コンビニに入ったおれは「トイレ借ります」と一言。
鏡を見てチビった…
チャリを漕いでたおれの髪はグチャグチャ、ジーンズは膝の所に小さい穴があき、シャツの肩の部分にも穴。
おれ「…は〜」
ため息を一つ、テンションが下がるおれ。
とりあえず血を洗い流す事に…
あんなに頑張ってセットしたのに、服装だって気合い入れたのに。
周りから見たらその小さな穴は大した事じゃないのかも、でも、おれからしたら今日は初めて顔を合わせる大事な日。
何もそんな日にこんな事起きなくても…
でも、今思えば昔からそーだった。
自分にとって楽しみな事があると決まって何かが起き、自分の楽しみな気持ちが空回りする。
そんな事を思いながら血を洗い流し、髪だけはなんとかセットし直した。
トイレから出て飲み物コーナーへ、電話で好きな飲み物の話をしてた事もあり、あの子の好きなりんごジュースとおれの好きなお茶を買い、コンビニを出た。
…ウイーン
<ありがと〜ございました〜。>
おれ「さ〜て行くか!」
再びチャリに跨り向かう。
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