舞の妊娠から数ヶ月... すっかりお腹は大きくなり出産までの間、アパートに一人にする事を心配した両親はひとまず実家に帰らせ、龍星は久しぶりに一人暮らしを味わっていた。



週に数回きていたカナも大分仕事を覚え、梨沙の助け無しに作業に取りかかれるようになると事務作業はスムーズに進み、タカシの負担も減る。



聖哉は増えて行く従業員たちの給料の心配は増えたが、そのぶん今まで人不足により出来なかった仕事も増え有難いことに充実した日々を送っていた。




聖哉「 何だため息ばっかついて、舞ちゃんいないから寂しいのか？ 」




龍星「 いや... もう流石に一人は慣れましたよ。 俺は仕事でいないから、実家の方が安心だし。 」




聖哉「ならため息つくなよ。マリッジブルー今頃きたか？ 」




龍星「 ねー兄さん、もし姉さんが妊娠したらさぁ、エッチしない？ 」




聖哉「 あ？ お前場違いな質問するなぁ... 」




聖哉と龍星は仕事の休憩時間を利用し、取り引き先近くのファミリーレストランに来ていた。



平日の昼間、主婦たちがママ友達とランチをとる光景が広がる中、龍星は周りも気にならないらしい。