梨紗は優子の願いも虚しく聖哉の会社を優先的に手伝う事を決めた。野村は大切な友人二人を失う恐怖を味わい目が覚めたように人が変わった。梨紗とは以前と変わらない関係を築いている。



夏も終わり紅葉の季節、毎年恒例となっていたキャンプ旅行を誘ってきたのは、やはり野村だった。自分から優子を誘い4人で行く事になったのだ。



龍星や舞も誘ったらしいが舞の仕事を理由に2人は行かない事となった。しかし梨紗はその理由に薄々気づいていたのだ。




梨紗「 明日のキャンプ、本当に行かないの？？ 」



舞「 はい。 仕事なので。 」



梨紗「 酷いよね。私にも嘘つくなんてさ。 」




舞「 ...。 」



たまに時間が空くと梨紗は別荘に訪れている。そして、そんな梨紗に喜んでついてくるのが龍星の彼女、舞だ。
彼女は梨紗が昼間からワインを飲みながら絵を描いている姿を椅子に揺られながら眺めていた。



梨紗「 龍星が会社で良く言うの。俺も行きたいなーって。舞ちゃん、本当は仕事じゃないんでしょ？ 」




舞「 ねぇ姉さん。私も仲良くしなきゃダメなのかな。 」



梨紗「 そんな事無いでしょ。人には好みがあるからね。」