8章:falsehood (2/50)

野村は仕事に対しては真面目で成績も良く聖哉の変わりも務める事が出来る信用できるやつだ。
しかし女となるといつもこれだ。最初は頑張ってみせるが持続せず気持ちが冷めると態度も豹変する。



面倒になると逃げ出し丸投げにしてしまう癖がある。その割に人には上から目線で説教してくる。



漸く出会い、決心した優子。梨紗にまるで恋人のような別れを告げたかと思いきや今度はあっさり冷めてしまい何事もなかったかのように何時もの日常に戻る。



野村に合う女性が居ない訳ではなく、彼が合わせるという行為をしないのだろう。




聖哉「 ただいま。 」




梨紗「 お帰りー！ ごめん聖哉！今火かけてるからこれお願い！ 」



帰るなり梨紗は猫缶を聖哉に手渡した。




聖哉「 行ってきまーす... 」



カバンを玄関に置き再びエレベーターを降りると中庭に向かう。
看板の前に缶詰を置き口笛を吹くが全く反応すら無かった。