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10章:初めての◇後半
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それから間も無くマユミさんのスマホが鳴り、私はマユミさんに促されて部屋を出ました。
エレベーターがL階に着くと、主人がこちらに向かって歩いて来ます。
マユミさんは耳元で
「きっとまた会えるわ」と囁き
私の背中をツィと押してきびすを返しました。
タクシーに乗り込むと、主人は私の手を握りました。
ベッドの中でも私達は手を繋ぎました。
仰向けになって目をつぶり、
いつか踏み出すで有ろう2歩目を待ちわびる自分に気付き、
主人の手を強く握りならが、眠りに落ちていきました。
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