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15章:第一二回めのお祓い〜金縛りの術 (2/8)

翌日の日曜日の夜、私はソワカにキレられました。




私が悪いと思ったので、謝るしか他なかったのですが、喋り方とか言い回しが、ソワカらしくないなぁ、とか思いながら聞いていました。




もう機嫌直っていると思った火曜日、ソワカと晩御飯を一緒にしていました。




ソワカ「こないだのお祓いの傷口が、全然治らへんわ」




二週間前のお祓いで、イタコちゃんが大暴れして、私もソワカも傷とアザだらけになっていました。




ゆー「本当だねぇ。私はすっかり治ったのに。そこに爪痕でも残されたんかね?」




ソワカ「それはないやろ」





私は気になったことがありました。




時折、ソワカの口が片方だけ上がって、ニカっと笑うのです。




ゆー『これ、ソワカなんか憑いてない?!』





ソワカ「今日、お風呂場で金縛りの術っていうのをやってみたん。そしたら、めっちゃしんどくなってさぁ〜」




ゆー「あー!お祓い中にイタコちゃんが暴れた時に、イタコちゃんの中に入ってる霊を縛って、暴れるのを抑える術だよね?」




ソワカ「それそれ。しんどかったー!」




ゆー「その術をかけるだけで、そんなしんどいんだ。ねぇ、なんでさっきから、ニカっと笑うの?」




ソワカ「うそー、笑ってる?」




ゆー「なんか憑いてるとかー?!(笑)」



わざとポップに言いました。




ソワカ「憑いてないわ。私に憑いたら誰がとるのよ」



ゆー「私がとる!」



ソワカ「とれへんし」



ゆー「どんな手を使ってでも、とるし。私の力、なめるなー!」




食事も終わったいたので、ソワカはなんか小馬鹿にしたように立ち上がり、外に出ました。




ゆー『絶対なんかあるし!』






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ゼロ(霊)の世界 ©著者:アール

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