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8章:第五回めのお祓い〜旅行中止 (4/8)

毎日通っている道でしたが、その日は桜を見ると、ある人を思い出しました。




『前の年に、闘病中だった義姉(兄の嫁)にここの桜を写メ撮って送ったよなぁ』



写メを送った時は、義姉が三カ月と余命宣告された時期でした。




私は2週間ほど看病するために帰省し、こっちに戻った翌日に亡くなりました。




ソワカ曰く、義姉は息を引き取ってすぐ、息子の頭を撫でていて、その後すごい眩しい光の世界にあがられたよ、と伝えてくれました。




義姉とは、本当に仲良くて、優しくて、かわいくて、そしてたくましい人でした。



桜を見ながら、亡くなった義姉を思い出していると、つい桜を写メしたくなりました。




前をスタスタ歩くソワカを呼び止めて、私はソワカと桜を何枚か連写しました。



その週は店が毎日忙しかったのに、その日だけとても暇でした。




ゆー『暇だなぁ〜あ、さっき撮影した写メでも見るか』



ソワカは大好きなゲームに没頭中。




ゆー「ねーねー!ソワカ!これさっき撮った写メなんだけど、ソワカ超ブサイクじゃない?(笑)」




ソワカは年齢よりもかなり若く見える美人さんなのに、その写りは老婆みたいで、ブサイクに見えてゲラゲラ笑っていました。



ソワカは私のiPhoneを取り上げて、その写メを恐い顔で見始めました。



ゆー『ブサイクとか言って、怒っちゃったかな?』



ソワカ「なんやねん!これ!」



ゆー「ごめーん」



ソワカ「私、お化け憑いてるやん!」



ゆー「うそーん!」
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ゼロ(霊)の世界 ©著者:アール

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