いつものようにいつもと同じ扉の前に立ち携帯でレイに電話する


プルルルル…

＊はい、もしもしミナ？

レイが電話に出た
私はいつものように同じ言葉を口にする

＊レイ、今日もあの子来てるの？

あの子とはレイの常連客。
私はあの子が嫌い

＊ん？来てるけど、どおした？
もう着いたなら入っておいでよ

今日も来てるんだ…
ま、分かってたんだけどやっぱり嫌なものは嫌だ

＊いいや。私、今日は帰るね。

なんて可愛げのない女なんだろうか…
会いたいから来たのに…

＊なんだよそれ。まあいいや、分かったよ。気を付けて帰れよ

レイはいつも止めない。

それがまた悲しくて情けなくて
泣けてくる…