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1章:和子との出会い
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使い古された男性用公衆便所の個室に入り、戸を閉め施錠。
不衛生なタイルの上に営業鞄を置いて、ベルトを外し、パンツを下げて便座に腰を下ろす。
『………』
くさい。
ちゃんと掃除してんのかよここ…くっせぇ…。
そんな愚痴を心の内で吐きながら、ふんばる。
ムリムリと汚物を垂流しながら、個室内の壁や戸に施された落書きを眺める。
どれもこれも、いきがったクソガキが勢いだけで書きなぐっただろう下品な戯言ばかり。
胸糞悪い。
サッサと用を済ませて…
帰るのか?今日も…
誰も居ない、寂しくて静かな自宅に…。
このまま真っ直ぐ、寄り道もせずに…
虚しい日々…
恋しい人肌の温もり…
隙間だらけの心…
キャバクラ…でも行ってみようか。
いい女にチヤホヤして貰えれば、満たされるのか…?
ソープ…に行こうか…
女を抱きたい…
温もりに包まれたい…
金…あまりねぇんだよな…。
あぁ…俺の幸せは、
何処にある…?
思えば最後にプライベートで異性と絡んだのはいつだったか…。
こんなクソみたいな人生…いつまで続く?
どうすれば変えられる?
何処へ行けば、誰に会える?
俺には、誰が居る?
何がある?
クソみたいな人生を送る
クソみたいな男が1人
クソまみれの汚い公衆便所で
クソを垂れる図
ハハッ…みじめ、だな…。
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肉便器 ©著者:ベグビー
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