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2章:花嫁の左手 (4/27)

「そうだなぁ……月並みな答えだけど、優しいし、何より女性が働くことを応援してくれるのよ。家事も分担だし、尊敬できるし……」

「わぁ、そうなんですね。いいなぁ……」

「決め手は……うん、このひとの子どもを産みたいって思ったことかな。まだ産んでないけど」

「そうですよねぇ。女性が働くにはまだまだ制度が整ってないですよね……私も、そういう方と知り合いたいって思ってます」


ほんの、何気ない女子トークであり、深い意味も持たない会話であった。

しかし、彼女はグラスの赤ワインをくるくると揺さぶる。


「私……父が教育者なんです」

「ん? 学校の先生?」

「はい。今は高校の校長職です」

「え、それなのにこの業界?」

「はい。自由な色が見えたので」

「まぁ、確かに、マニュアルは無いよね。感性の世界だものね」


麻由のつぶらな瞳に長いまつげが被さり、そのままぐっとワインを飲み干す。

そして彼女は、ぽつりと吐いた。


「父は、家でも校長先生だったので」


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東京ショートストーリー ©著者:七斗

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