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1章:ー鳶ー
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「老太太(タオパイパイ)」
力なく呟く
聞こえるわけもない。こんな小さな声では。
「老太太。。。」
バン!!
「起きていたのか春霞。死んでいるかと見にきたよ。どうだい気分は?目は見えるか?おぃ、聞いているのかい?聞こえてるか?」
「老太太。。。」
「春霞、、、もうだめか。話せないか。わしは、おまえがなぜここにいたのか、何をしでかしたのか全くわからんが、最後は寂しいやつよ。これ以上の捨てようがないな、春霞。」
駄目だもう声は無いらしい。老太太には通じない。
まぁいい。もう疲れた。全身が痛い。
天井の穴から射す光を何か黒い鳥が何びきも何度も横切っているのが見える。それを特に見たくもないが顔を横に動かすことができないのだから見るしかない。
あの、黒い大きな鳥。
なんていう鳥だったかしら。
もう、頭が働かない、思い出せない。あぁ、最後になりそう。
最後だから思い出したい、あの鳥。
なんていう鳥だったかしら。。。
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