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16章:薬
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遠くから救急車のサイレンが聞こえる…。
雨の音は、益々激しくなっている…。
ウトウトと眠りについたかと思うと、天井からたくさんの毛虫が落ちてくる悪夢で目を覚ます。
目を覚ましても、耐え難い眠気で身体は動かない。
金縛りだ。
夢か現実がわからない。
自分の髪の毛がにょろにょろと伸びて、となりで寝ている峰の首を締める。
またハッと目を覚ます。
しばらくすると、今度は大勢の刑事が突然部屋に入ってくる。
物凄い怒鳴り声と足音で、また目を覚ます。
刑事なんていない。
髪も伸びていない。
どんなに恐怖を味わっても、またいつの間にかウトウトしてしまう。
そして、その度に、ひどい悪夢に襲われる。
長い長い時間苦しんだサラは、峰に無理矢理抱き抱えられて目を覚ました
「起きろ。シャワー浴びてこいよ」
ほとんど寝た気がしなかったのに、いつの間にか夜中になっていた。
身体中、冷や汗でベトベトする。
サラは、峰に言われるがままシャワーを浴びた。
寝ていたのか起きていたのかわからないが、確実に時間は流れていた。
げっそりとしたサラを見て、峰は、
今回のは合わなかったみたいだな
と、笑った。
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