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16章:薬 (4/6)

冷蔵庫の裏には、ごちゃごちゃとコンセントの線があるだけだった。

さっきまで確かに光っていたのに……。

雨の音が強くなってきた。
閉めきったカーテンから、日の光がもれる。


サラは、流し台で顔を洗い、コントロール出来ない感情のままベッドに潜りこんだ。


不安でたまらない。
何が不安だかわからないけど、死にそうな位不安だ。

ベッドの中でじってしていると、今度は峰の心臓の音が止まっている様な気がしてきた。

何度も何度も確認する。

確認する度に、峰の心臓は、音を立てている。

でも、安心出来ない…。

サラは、この頃になると、妄想を妄想だと気付けなくなっていた。

怖い……。
ひたすら怖い…。


10分もしないうちに、サラは再びベッドから這い出て、また顔を洗った。

冷たい水で顔を洗い、タオルに手をかけた時、サラは思わず息を飲んだ。


タオルに小さな黒い点が、ビッシリついている。

その黒い点は、よく見るとモゾモゾと動いている。

「………!!!!!」

ハッとして自分の両手を見ると、両手は紫色になり、手のひら全体が痣の様になっている。

紫の手のひらには、濃い青色の血管が出ていて、よく見るとその血管の中にも、無数の黒い点がうごめいていた。

虫だ…! 

サラは、とっさに両手を流し台に叩きつけた。
虫を殺すためだ。
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人魚姫 ©著者:涙 しずく

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