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4章:出会い、再会、別れ (2/9)

これは恋なのか、よくわからなかった。

ただ、単調な毎日の中で、春人さんとのやり取りは楽しかった。

距離が離れているからか、会いたいと言われることもなく、本当にただのメル友。
お互い、日々のあれこれを報告し合うだけ。

春人さんは職場の幼稚園のことや、趣味のこと、海人くんのこと。
たくさん、たくさん話してくれた。

対してわたしは、あまり話してあげられることがなかった。
OLとして派遣されている職場では、お局様にいびられて居づらいし、趣味という趣味もない。
結婚どころか彼氏もいないし、友達もいない。
何を話しても愚痴のようになってしまって、春人さんへのメールはいつも受け身になっていた。

それでも春人さんは、そんなわたしの話をいつも聞いてくれた。
親身になって、聞いてくれた。

実際に会ったりするわけでもないから、わたしも変に飾ることなく明け透けに物事を話すことができた。
平凡で面白味のないわたしの話。
くだらない話でも、つまらない話でも、時には恨み言のような話でも、春人さんは静かに聞いてくれた。
こんなわたしを受け入れてくれた。

それはとても幸福な時間だった。
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春 ©著者:柚木

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