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6章:斉藤
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加藤さんも、伊吹さんの向かいの椅子に座って煙草を吸う。
伊吹「またか?少し弱いのかな?」
加藤「何段にも積み上げますからね、仕方が無いですよ。」
伊吹「そうだな?ま、死ななきゃいいか。」
犬を生き物として見ない会話。
聞いていて、嫌になる。
伊吹「さぁ、始めるか?7番の台雌がいい頃だ。種雄は…あの新入り使ってみるか?」
伊吹さんは煙草を消しながら立ち上がった。
加藤「新入り?新しい雄が来たんですか?」
伊吹「ああ。だから老いぼれは廃棄小屋に入れた。」
加藤「それは、それは。使えるといいなぁ。」
加藤さんも煙草の火を消して立ち上がる。
伊吹「斉藤、新入り連れてこい、加藤は台雌だ。」
斉藤「はい。」
俺は嫌々、雄小屋に向かった。
雄小屋からライスを抱き上げ、繁殖に使用している部屋に向かう。
また始まるのか…雌犬が初めての種付けじゃ無い事だけが救いだな。
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届かない叫び ©著者:杜若 キウイ
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