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7章:【epilogue】
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※※※※※※
ーーあの日から。
海老僧はしばらく姿を見せない。
天界へと昇天する準備が忙しいのか、はたまた目的が達せられたのでお見限りなのか。
しかし、別れの挨拶くらいはしてくれるだろうと思いつつも、しばし不安な日々を過ごしていた。
久しぶりに《ニ幸》に行こうと、池袋で途中下車したその日。
迷うことなく地下街を歩いて、店前に続く出口の階段に足を掛けた時だった。
「まぁちゃん、方向が違います。とりあえずあっちに行きましょう」
突然、それもこんな場所に海老僧が現れ、私はびっくりして足を止める。後ろから登ってくるひととぶつかった。
「ああ、すみません。ごめんなさい」
謝罪をして階段脇の空きスペースに身を寄せ、小声で叱った。
「何っ! 唐突すぎる」
「すみません。色んな手続きに手間取りまして……ふう」
「ふう、とかじゃないでしょう? ん?」
彼は、今までのくたびれたジャケット姿ではなく、タキシードにブラックタイ。
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