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6章:【最終章ーー耀きの世界へ】 (3/63)

「あ。香りはいただけます」

「ん、分かった」


彼の分も淹れ、ミニテーブルを挟んでクッションに身を任せた。

私はコーヒーを啜りながら詰問する。


「で?」

「え?」

「いや、だから。ファム・ファタールってどういう意味なの? それも唐突に現れて」


海老僧はもう大威張りで、胸を反らせて腕組みをした。


「それです、それ。フランス語なんですよ! 意味は、男にとっての〔運命の女〕。“運命的な恋愛の相手”、他の見解では“男を破滅させる魔性の女”のことです」

「ああ、[マノン・レスコー]を読んできたのね?」

「はい。空の図書館で」

「へ〜。天使の図書館ってどんな造りなの?」


彼は右手を伸ばして立ち上がった。


「天高く、こう……高く、本棚が青空に伸びているんです。あ、すみません! ご挨拶が遅れました! まぁちゃん、お久しぶりです」



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東京いろは歌 ©著者:七斗

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