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5章:守護天使Ⅱーーコルクの御守り。 (2/58)

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海老僧も、松也も璣も、そして私も……。

それぞれの道を歩み始めた。


私は社内でイベントの企画展を任せられ、クライアントの要望に添って企業ブースを取り仕切る。

新入社員が何名か私と一緒にチームを組んで、企画立案から携わり、打ち合わせに発注にと、忙しい日々を送っていた。


海老僧は、山奥の生活をLINEで報せて来る。写真も添付されていた。蒼く美しい山々、透き通って流れる川の水。

宿舎には食堂も売店もあり、私は安堵した。
仕事は慣れない中にも、懸命に頑張っているようだ。


松也は池袋のラーメン店で修行を始め、月に一度ほどその店に食べに行っていた。

海老僧が東京を去る時に、初めて松也と電話番号やLINE IDを交換した。

『永久指名』であったので、《アイウェスト》内のホストとは海老僧以外、連絡先を交わすことを禁じられていたからだ。


あれから。


ーー季節は巡り、一年半が経った……晩夏のことであった。


海老僧からは一週間に一度ほどLINEで連絡が来る。渓流釣りにはまったらしく、イワナやヤマメの写真が添付されて来ることもある。

そう言えば、今週はまだ音沙汰がない。

日曜日の夕方であった。


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東京いろは歌 ©著者:七斗

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