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「ちょっと!
あや、放して!痛い」
お店を出て
駅に向かおうとしていたら
えりが私の手を振りほどいた。
あ、腕つかんだままだった…
「ご、ごめん。」
慌てて放すと
ほおを膨らませながらブツブツ言い出した。
「何で邪魔するの?
せっかく翼君にデート誘われたのに。」
「考えてみて!
初めて会った子にあんなに飲ませていちゃいちゃして…
それで家に連れ込むなんて、
されること決まってるよ!
そんなチャラい人やめな!」
「何それ!いいもん。
私も翼君好きだもん。
あやには関係ないもん。」
はぁ…
私は大きく溜息をついた。
「えりのこと、大好きだから心配なの。
翼君と会うんでもさ
酔っていない時にしなよ。
もちろん家以外で。
とりあえず今日は危険すぎる。」
まだ少し納得いってない様子だったけれどえりは笑顔になってくれた。
「 ふふ…ありがとう!
私もあやのこと好きだから、
今日は帰るね。
なんか、あやが選んだ…
えっと…優雅君!
真面目そうなところあやにそっくり!(笑)
二人ともなんか合ってる!!」
えりは、楽しそうに話した。
合ってる…て。
もう今日で終わりなのに…
終わりなはずだった。
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