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59章:母の話…その12 (1/2)

59章:母の話…その12

母が学生の頃、実家の近くの森には熊や山犬がでた、といいます。

その森に続く山道から少しそれた木の根本に、呪いの藁人形が置かれている。

そう村で、噂になりました。

母は興味を引かれ、友達と見に行ったそうです。

薄暗い森の一際大きな大木。

その根本には、手鏡、小さな真新しいマサカリ、使いかけの二本の蝋燭、等で小さな祭壇が作られており、その真ん中に五寸釘を打たれた藁人形が鎮座しておりました。

母「気持ち悪いね?」

友「うん。でもさ、このマサカリ、薪割りに丁度いいよ。
まだ新しいみたいだし。」

友達は、そのマサカリを持ち帰りました。

家に持ち帰ったのはいいのですが、やはり気持ち悪くなった友達は、次の日にマサカリを返してきたそうです。(笑)

その森に続く山道の入口に一番近い家の叔父さんが

叔「誰が呪いをかけているか、見てやる!」

と、夜中に家の窓からこっそり山道を見張っていました。

街灯も無い、山間の昔の田舎です。

辺りは真っ暗闇で、月明かりだけを頼りに息を潜めて待っていると…

向こうから白い着物を着た、女性らしき人影が走ってきました。

こいつか!
顔を見てやろう。

叔父さんは、その人の後をついて行きます。

その人は柘植の櫛を口に加え、祭壇のある大木まで走り、手に握り締めていた木槌で藁人形に釘を打ち始めました。

カーン、カーン

森は静まり反っており、釘を打つ音だけがこだまします。

カーン、カーン…

ふと、釘を打つ手が止まりました。

その人は立ち上がると叔父さんが隠れて見ている方に走ってきました。

そして近くまで来ると

「見たなー」

と、凄い形相で叔父さんを睨み付けます。

叔「うわあぁっ!!」

叔父さんは暗い山道を無我夢中で逃げました。

あれは、○○さん家の嫁さんだ!
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無意味な力 ©著者:杜若 キウイ

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