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54章:友達のロース (1/2)

54章:友達のロース

イチゴとロースは上手く行かなかった様で、別れてしまいました。

ですがロースと私達の付き合いは今でも友達として続いています。

私達家族は

来る者拒まず、去る者追わず

的な所があるので、人懐こいロースは遊びに来やすいみたいです。

夜中にイチゴの携帯が鳴ります。

イ「おう。ロースなした?
うん。うん。
大丈夫かぁ?」

電話の相手はロースでした。

ロースはドライバーです。

夜中に出ると有名な峠を走っていたそうで、

道路脇に立ってた。

声が聞こえた。

恐い!

と、言ってはイチゴに電話して来ていました。

いつも同じ峠で電話して来るので、定期便だったんでしょう。

私「ロースに言ってやんな。
いい加減に馴れろって」

その度に同じ事を言って笑ってました。

イチゴは長距離ドライバーです。

その為、殆ど家に居ません。

なのに、私が何回もロースからの電話の時に居合わせると言う事は、きっとイチゴはその何十倍もの電話を受けていたのでしょうね?

その日もロースから電話が鳴りました。

イ「今度はなした?
うん。うん。
マジか!
お前、本当に大丈夫か?
運転気を付けなよ?」

何時もより長く話しています。

イ「うん。うん。
居なくなった?
うん。うん。
了解だよ。
そしたら、気を付けんだよ?
うん。
何かあったら電話ちょーだい。
そしたらね?
はーい。」

イチゴが電話を切った後で聞きました。

私「ロース、何かあった?」

イ「あいつ、相変わらずバカでさ」

ロースはその日、財布と何時も持ち歩く数珠を忘れたそうです。

取りに帰ろうかとも思いましたが、時間が無かった為、諦めたそうで…。
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無意味な力 ©著者:杜若 キウイ

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