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24章:友達の話 (1/1)

24章:友達の話

同じ高校の友達に、しおりちゃん、と言う名前の子がいました。

小柄で茶髪の、目のクリクリした可愛い子です。

(本当にあの高校は美人が多かった)

しおりちゃんにはお兄さんがいて、仲が良かったようです。

金曜日の夜中、○○湖にお兄さん、お兄さんの彼女、しおりちゃんとしおりちゃんの彼氏4人でお兄さんの運転する車でドライブに行ったそうです。

その湖には、噂がありました。

カップルで夜中にドライブに行くと、事故で片方のライトが壊れた車が追いかけてくる。

その車に追い越されると事故って死ぬ…。

そんな噂の(片目セリカ)と呼ばれる車が多発する。

なんて、何処にでもありそうな噂でしたけどね。

噂を検証しよう

しおりちゃん達は、面白半分で○○湖に行ったそうです。

深夜、12時頃に湖付近を走っていると…それ、が出たそうです。

その噂を信じてなかった4人は大パニック。

お兄さんは追い抜かれまいと必死、女の子達は泣き叫んでいたそうです。

もうダメだ!

追い抜かれる。

しおりちゃんは死を覚悟したそうで…

その時、彼氏が

「やった!トンネルだ!お兄さん、もう少し!」

と叫んだそうです。

片目セリカに追いかけられたら二股を曲がるか、橋を渡るか、トンネルを潜り抜けるかすると助かるとか…。

車の中では、皆がお兄さんを応援したそうです。

やっとトンネルを潜り抜け、ホッとして乗り出していた体をシートに沈めた時、

「死ねばよかったのに…」

トンネルから気味の悪い声が聞こえてきたとか…。
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無意味な力 ©著者:杜若 キウイ

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