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20章:飛び降り自殺
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20章:飛び降り自殺
私が住んでいた家の近くに、比較的大きな交差点があります。
その角に、12楷建ての、そこそこ高さのあるマンションが建っておりました。
ある日、母が興奮して学校から帰宅したばかりの私に言いました。
母「キウイ!あそこの角のマンションで飛び降りがあったって!」
私「うそ!どこの誰?
ってより、何で飛び降り?
事故、事件?」
母「まだ、わからないんだよ。
警察が身元を捜してるんだってさ。
何にも、所持品が無いんだって。」
次の日、学校から帰って来たら…
母「キウイ!昨日、飛び降りした人、誰かわかったよ!」
母がまた興奮しています。
私「そんなに興奮しなくても…。
で、どこの誰だったの?」
母「それがさ、母さんの会社の人の旦那さんでさ!」
何でも、母の会社の同僚の旦那様は、持病で常日頃、苦しんでいいたそうです。
昨日、奥さんが帰宅すると、いるはずの旦那様がいない。
中々帰って来ない旦那様を心配して外に出て、近くで飛び降りた人がいると聞いて、あわてて警察に電話。
警察に、身元確認を依頼され、恐る恐る確認に行くと…まさかの旦那様。
その後、警察の家宅捜査によって、遺書が見つかり、病気を苦にした自殺と断定されました。
その次の年、同じ場所で、また自殺がありました。
学校から帰って来たイチゴが、私を見るなり
イ「姉ちゃん!
今、そこのマンションで、飛び降りがあった!
ゆう君が、飛び降りた所を見ちゃったよ!」
と、叫ぶので、あわてて見に行きました。
ゆう君と言うのは、イチゴの幼馴染みで、飛び降りがあったマンションの向かい側に住んでいる子です。
そこには、すでに警察が来て、野次馬の人員整理をしてました。
警察が立ち入れないようにロープを張った、マンションの狭い駐車場には、ブルーシートで覆われた何かが置いてありました。
死体だ!
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無意味な力 ©著者:杜若 キウイ
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