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3章:夏休み、後半。
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帰りの電車―
みんな疲れたようで眠っていた。
起きてたのはあたしとケンタ。
雨音「みんな寝ちゃったね(笑)」
ケンタ「な。楽しかったな!」
雨音「うん!ちょー楽しかった!また来ようね!」
ケンタ「あぁ。」
雨音「ケンタはさー」
ケンタ「ん?」
雨音「好きな子とかいるの?」
ケンタ「…。」
あれ?なぜ黙る。
ケンタ「…いるけどいない(笑)お前には言わねーよ」
雨音「なにそれ!」
ケンタ「今はいらない。俺らはまだガキだし、ただの恋愛ごっこに過ぎないじゃん。」
雨音「…。」
ケンタ「お前らもそうだろ?」
そういわれたらそうかもしれない。
所詮まだ12、3歳のうちらの恋愛なんてまわりの大人から見たらただの恋愛ごっこに過ぎないのだろう。
でもあたしにはカズくんと美和さんの愛は本物に見えたんだ。
―地元到着!
咲「あーよく寝たー」
シュン「今日寝れなさそう…」
ケンタ「じゃ、シュンの家行くわ。ゲームしようぜ!」
シュン「おっ、いーねー(笑)咲、送ってく」
咲「当たり前。」
咲はシュンの自転車の後ろに乗る。
咲「じゃーねー!」
ケンタ、シュンも続いて「またな!」と帰って行った。
けえちゃんは迎えきてるから帰るね!と言って帰ってった。きっとお姉ちゃんのお迎えだろう。
あたしはトシの自転車の後ろに乗る。
トシ「雨音ー?」
雨音「んー?」
トシ「雨音はさー、俺のこと好きー?」
雨音「んー、好き」
トシ「そっか。」
雨音「なんでそんなこと聞くのー?」
トシ「なんとなく。」
雨音「変なトシー。」
そう、このときのトシは変だった。
この日からあたしたちの中のなにかが変わって行った。
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