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1章:barとの出会い
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唇が離れ、耳をキスされていた。
私はそのまま
動けないでいる。
工藤『このあと、どうする?』
まだ抱き締められたまま。
私『あ…え、と。』
工藤『2人きりで、話そうか。』
私『あ…ハイ』
いいえ、という文字は浮かばなかった。
実はラブホに入ったのは初めてだった。
未経験ではないけど、ラブホは初めて。
最初に料金を支払い、ソファーに座る。
工藤『水でいいか?』
私『ハイ…』
工藤さんはジャケットをハンガーにかけ、冷蔵庫から水と缶ビールを出す。
私に水を渡し、片手で缶のプルトップを開けた。
ただそれだけなのに、格好良かった…。
その指をじっと見つめた。
工藤『聞いてる?佐川ちゃん
』
私『え?あ…聞いてなかった』
工藤『俺の事、好き!?って聞いたんだよ』
私『憧れ、かな。』
工藤『仕事で、って事?それとも、男として?』
膝の上にはさっき格好良かった手がのせられた。
私『どっちもかな。』
工藤『そっか
』
片手がそっと私のホッペを撫でた。
右手が私の左頬を。
真正面から工藤さんが私を見る。
思わず伏し目がちになる。
工藤『俺は、佐川ちゃんの事、年の差抜きにして好きだけどな…』
ソファーの背もたれに押し寄せながらまたキスをされた。
肩を抱きながら、頬を触れながら。
また、私の手は行き場がない。
キスのあと、耳を舐められる。
工藤『シャワー、浴びなくて良いだろ?』
私『え、でも…』
工藤『そのままの佐川ちゃんが見たいし』
ゆっくり
工藤さんが私の服を脱がし下着だけにした。
工藤『やっぱり、綺麗だね。』
私を自分の前にたたせた。
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重たい扉 ©著者:愛希
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