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1章:barとの出会い (4/13)





『いらっしゃいませ』


聞こえるか聞こえないかくらいの静かないらっしゃいませ

まだ時間が早いのか!?
口開けの客になった。




おじさん『まだ早いか!!珍しいな、ノーゲスは』

『最近はこんな感じです』



ゆっくり、静かに
だけど愛想のいい笑みを浮かべたバーテンが1人

仲良さげにおじさんと会話をしていた。





おじさん『佐川ちゃん、宜しくね』



『三谷です。』

私『はじめまして、佐川です』



三谷『娘さんですか?』


おじさん『娘より若いけど、今日はそういうんじゃなくてさ。レディだから』



三谷『あ、はい。』



三谷さんは上品な笑顔のまま、おしぼりを出して何を飲むか聞いてきた。



おじさん『俺はビール、この子はそーだな…。佐川ちゃん何が好き!?』


私『特に、はないかな。おまかせしまーす』


おじさん『じゃあね…』

三谷『モスコミュール、ですか?』



おじさん『そー、だね』


ちょっと間があった。





八の字に描きながらシェイカーを振り、銅色のぽてっとしたカップに注いだあと
くびれのあるグラスにビールを注いだ。





作り終えると、三谷さんはサイドに行く。



おじさん『初めての夜に乾杯


私『乾杯(笑)』




爽やかな香りのお酒は
私を酔わすのにそう時間はかからなかった。





1時間くらいして
トイレにたつとちょっとフラッとした。
まだ2杯目に口をつけたくらいだけど。




おじさん『お。大丈夫か?佐川ちゃん』

私『大丈夫だよ〜。おじさんはいつもどれくらい飲むの!?』



おじさん『3杯くらい。』

私『へえ





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重たい扉 ©著者:愛希

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