あれは確か25年前の事

私の家族は 夫 娘 息子の4人暮らし…


未だ離婚はしていない頃だった

娘は未だ小学3年生の時だ

主婦業のみで勤めには出ていなかった。


息子が小さかった為 家計はけして楽では無かったが それでも何とかやりくりをしていた。

夫は私に給料の全てを渡す訳では無かった

毎月決まった金額のみを渡されるだけだった。


夫の給料日間近にもなると 日割り計算でギリギリな生活だった。
そんなある日 娘の遠足費用の集金袋を渡された。

最も苦しい 給料日まで一週間前！

日割り500円

タイミングの悪さ

『どうしよう』

学校には言えないし…実家とは疎遠になってたので 頼む訳にはいかない。


例え夫に話したところで 批難されるのがオチだ。

この時 批難されようと話すべきだった。

そうすれば 私も子供達も最悪で怯えた毎日を送らずにすんだのに…

私は 道を誤った。

ちょっとくらいなら…
そんな浅はかな考えが大きな間違いだと
その時は知るよしもなかったのだ。