8章:アユミの申し出 (2/7)

３日後の夜。

旦那が仕事から帰った。アユミとの約束の時間の２時間前。

顔色が凄く悪い。これからアユミと電話されるのが、よっぽど嫌なのか。そう思って、そんな顔色するなら最初から浮気なんかしてんじゃねーよ！

そう怒鳴ってしまった。

旦那は「や、ごめんなさい。本当に、すいません。」

と、時々、えずいて言った。言葉も絞って絞って絞り出したような声。つい、数日前の被害者意識が強い！と怒った人とは思えない。

さすがに、何かあったか？と思ったけど…。

その時はアユミと別れる事になったのが、そんなに嫌なのかと思って激怒した。

旦那。あなたは誰に大金を出してもらって、誰に、あなたの子供を産んでもらったの？？

私のおかげで…私のおかげで…