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162章:先輩の本音
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162章:先輩の本音
先輩の涙を見て、私は戸惑った。
ごめんね。ももちゃんを、困らせてるよね。本当に僕は自分勝手だよ。だけど、弱ってるから、ももちゃんに頼りたいっていうのとは違うから。ももちゃんと別れて、他の女性とも付き合ったけど、なんか違うって思って別れた。違和感の正体を考えてたらわかったんだ。僕のこと、ちゃんと考えてくれてたのは、ももちゃんだって。僕の気持ちを優先してくれて、辛い時も慰めて励ましてくれて、こんなに僕のこと、思ってくれてたっていうことに、やっと気付いた。今更だけど。ももちゃんが、僕にもう気持ちがないのはわかった。だけど、こんな時だから、少しの間だけでも側にいてほしいんだ。頼むよ。
懇願されて、断れなくなった私は、OKをしてしまった。
先輩はか細い声でありがとうと何度も呟いた。
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