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6章:北村マミ
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「あぁ。ねみぃ」
大きなあくびをしながら、
車を降りる。
長い髪を束ね、
伸びをするのは、北村和也。
三二歳。
整った細い顔に
剃り忘れた無精ひげ。
北村は、ここ数ヶ月、
モーマビル建設のため、
栃木から主張に来ている。
生ぬるい空気。
東京の空気は、
ジメジメしていて気持ち悪い。
全身から汗が滲む。
まだ、こんな暗いのに・・・
今日も仕事だ。
そろそろ家に帰りたい。
だが、
長かった今の現場も後十日。
そう思うと少しだけ
寂しいような気もしてきた。
三ヶ月お世話になっている
ロココマートで米印の
カフェオレを購入。
米印は、
栃木では売っていない。
このカフェオレが飲めなくなると
思うと、さらに愛おしく
感じる程良い甘み。
現場でたばこを吸いながら、
他の車が到着するのを待つ。
今日は、
いつもより早く人数が揃ってきた。
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美形の鬼に殺られたの?! ©著者:muon-ash
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