あれから結月は毎日、家事の合間をみては部屋に閉じ籠り、自分の好きな音楽を聴きながら作業に没頭した。



完成した書類は祐也の手で社長に手渡されそしてまた新しい作業を結月に手渡す。
効率の良い内職仕事の為、彼女の負担も少なく社長の事務所缶詰も少しづつ無くなり会社側としては大助かりとなった。




しかし...



あれから半月ほど経過した頃だった...


何時ものように仕事に行くため着替えを済ませていた時...社長からの電話に違和感を感じた祐也は、部屋を離れた。





祐也( もしもし？どうしましたか？ )




社長( お前、今日は出勤するな！わかったか！！ )



ただならぬ社長の声... そして遠くでは男性の罵声が響いていた...
その声は恐らく斎藤さんだ。
彼はヤクザのような口調で社長ではない誰かとやりあっているように聞こえた...





祐也( なんなんすか！！ 何があったんすかっ！！ )





社長 ( いいからお前は来るな！！ わかったか！！ 家から一歩も出るんじゃねーぞ！！ )





ガチャ... ﾌﾟｰﾌﾟｰﾌﾟｰ







一方的に電話を切られてしまい訳がわからず胸騒ぎを覚える。
いてもたってもいられず...祐也は携帯を握りしめた...