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20章:blue
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20章:blue
結月がまつマンションのに向かう途中、祐也は複雑な想いでいた。
飯塚社長と寺田にそんな事があったなんて思いもしなかった。
寺田がそこまで自分に執着するのは何故だろう...
そして、アキラは何故あんなメールをしてきたのか...
恐らく金の誘惑に負け情報を探り寺田に指示されたのだろう。
やつが腐った人間なのはわかっていたことだ。しかし、何故アキラまで...
祐也は納得がいかず彼に電話をかけた。
お掛けになった電話番号は現在使われておりません...
お掛けになった電話は...
祐也は舌打ちをし、深いため息をついた。
あんなに自分を慕ってくれていたのに、そんなに簡単に裏切れるのか...
そして祐也は携帯を解約した。
過去の女たちや、寺田、アキラや風俗に働く女たち、過去の自分を全て捨てやつらへの怨みを断ち切る為に。
新しく始めた人生とともに、今の会社の人たちや結月の番号だけを登録し携帯を購入すると家路に急いだ。
祐也(ただいま。結月?)
ヤバい。不機嫌な顔をし帰宅した祐也を睨み付けている。
結月( 遅い!!! )
祐也( 悪い。 携帯壊れちってさ。新しいの買ってたんだ。)
頬をふくらませご機嫌斜めな俺の彼女を宥めるため、ソファーに座る結月を抱き締めた。
結月( なんかあったんでしょ?どうして教えてくれないの?心配したのに...電話もつながらなくて...もう帰ってこない気がして...あんな顔して出てくから... )
そして涙をためて訴える彼女...
祐也( 何言ってんだよ...帰ってこないわけないだろ?大丈夫だから。そんな心配すんなよ...。)
子供みたいに涙をこらえる彼女を強く抱き締めた。
出掛ける理由もちゃんと伝えたのに、何故そんなに心配するのか、何故帰ってこないかもしれないとそこまで不安感に陥るのかわけがわからなかった。
祐也( 大丈夫だよ。大丈夫...)
背中をさすると肩に水滴が伝わる。涙をこらえきれずにいるのだと感じた。
仕事に行くと酒が空になるのは何故だ...
急用が出来、出掛けるとこんなに心配するのは何故だ...
涙を流すほど悲しい理由は...?
困り果てた祐也は宥める事しか出来ず、必死に彼女の笑顔を取り戻そうとした。
祐也( 携帯新しくしたから、もう繋がるからな、そうだ!社長の彼女からお土産もらったんだ!ほら!みてごらん?)
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