空前絶後のブームが起こればマスコミも放ってはおかない。

マスコミが動けば更に人が集まるし、各種メディアに取り上げられる事が増えるのも当然な流れ。

嗅覚の鋭い人間が金の匂いをを嗅ぎ分けて集まって来るのも当然な流れで…




ある日

２丁目の人間以外はまず知ることがない私たち２丁目の四天王の存在に踏み込んできた男が現れた。


何故私たちの存在に気付いたのかと不思議に思っていたのだが…
テレビで放送されたカダフィと愛川龍の戦いの映像にカダフィのセコンドについていた私たちもバッチリ映っていて、一部ネット上で話題になりここまで辿り着くことが出来たそうだ。


某大手音楽会社のプロデューサーと名乗るこの男は、私たち２丁目の四天王を捕まえてバンドとしてデビューしないかと言う話を持ち掛けてきた。


突然現れてふざけた事を言う輩だと思ったが…




ここだけの話

私こと逸見直哉はロシアの弦楽器“バラライカ”の腕には相当な自信を持っているのである。


そして密かにバンドをやりたいという夢も持ち続けていた…


しかし私の一存では決め兼ねるので、結論は後日連絡するとプロデューサーに告げた。