『欧米では、てかキリスト教の国々ではXmasに、若い女の子の自殺がやたら多いんだって、さ』


また、アイツの『知ったか』の始まり…。
でも、そんなことってあるんだろうか？


『イエス・キリストのお母さん、つまり聖母マリアが神様の子イエスを、処女受胎して出産する宗教的に祝福された日、それがXmasなんだけど、さ。
ところが夏の間、羽根を伸ばし遊びまくってた若いコで、この季節になって、あれれ⁉︎出来ちゃったのかな？ってマリア様と違くて、そーゆー覚えも、しっかりと有りで…。こりゃ、えらいこっちゃ！出来ちゃった、て思い悩んで死を選ぶ、そんな若い女子が多い季節でもあります』


『って、それも元カレが言ってたの？』


『バレたか…（笑）』


アイツは照れ隠しの為なのか、またマルボロ メンソール ライトに火を点け、口に咥える。

多分、また元カレのことを思い出しているんだろうな…。






☆ ☆ ☆

アイツがオレのこと、後からこんなにも一生懸命、思い出してくれるだろうか？


オレはやはり、このひと時の夢、かりそめの休暇から目覚めて現実と言う名の闇、あの苦しみ以外なんの感情もわかないあの世界へ、再び戻るしかないのだろう。


それまでの時間、
限られた貴重な時間、

宝石のように輝く、
1分1秒の素敵なきらめき。。。


そんな時間に感謝を込めて
死ぬまで生きて行く、
それ以外にないのかな…？


人生のエンディングベルの音は
もう確かに聞こえ始めている


アイツとの時がどんに楽しくても
幸せは一瞬の煌めき


醒めない夢がないように
消えないまぼろしのないように

いつかは終わり
無へと帰える

人生はそれまでの旅。。。