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10章:Paris-それはもう、花の都ではなく
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10章:Paris-それはもう、花の都ではなく
戦場、まさにその言葉がピッタリとあてはまる。
オレが、というかオレ達ふたり、つまり、オレと例のニースで知り会った、マルメラを吸うアイツが宿泊して居る凱旋門ちかくのホテル・オテル ティルシット エトワールに籠っていても、ここ連日パトカーや救急車などのサイレンの鳴らない日はない。
☆ ☆ ☆
あっ、言い忘れてたかも知れないからいま言うけど、オレとアイツはあれからエール・フランス、俗にいうエアフラの同じ便でParisへと戻った。
それから同じホテル、ここ凱旋門ちかくのオテル ティルシット エトワールの同じ部屋、つまり308号室の客となった。
部屋が同じだけでなく、寝る時ももちろん同じベッドだ。
いわゆる『愛し合ってる』ってやつかな笑、チョット照れるけど。
しかし、外では『戦争』が始まろうとしている。
いや、もう始まっている。
そんなterroristの隣りでオレとアイツは、1日に何度もお互いに愛し、愛される。
terroristが自身の身体に爆弾を巻きつけて自爆テロを仕掛けるように、オレとアイツはお互いのカラダに心地よい爆弾を仕掛け合う。
こちらフランスのマスコミは、しきりに『KAMIKAZE ATACK』という、日本語起源の国際語を使い、このterrorを報じる。
しかし、いまのオレに興味があるのは、terroristのように爆弾を破裂させることではなく、いかにアイツと愛し合うかその事だけだ。
☆ ☆ ☆
そろそろ、アイツが目覚める時間だ。
『うう〜む。ァアー、よく寝たあぁ!』
ほら、ね(笑)
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