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3章:パリ、それはまだ夜明け前で… (2/2)

翼よ、あれがパリの燈だ!

ずっとずっと昔に、プロペラ機を操縦して、たった一人っきりで大西洋の大海原の横断 に成功した飛行機野郎、リンドバーグ。

そのリンドバーグが自らの愛機の翼とともに見たパリの街の燈かりとは、どんなものだったのだろうか?



夜明け前が一番暗い。

空港に到着したとはいうものの、外は闇。

朝というより、まだ夜中。





ここ、シャルル・ドゴール空港でエール・フランス航空の国内線に乗り換える。

そして、南フランスへ向かう朝一番の便でニース空港へ!





地中海・南フランス・ニース


青い空、碧い海、そして
照りつける夏の太陽





あの日本、あの暗く狭く閉ざされたあの日本から、バカンスの地コート ダ ジュール・南仏海岸へのここパリは乗り換え、乗り継ぎの経由地、つまりトランジットポイント。





☆ ☆ ☆


『失せてしまった期待の感覚』



あの病院、あの病棟の、外側から厳重に鍵を掛けられた小部屋の白い壁。


そこに書かれた幾つかの落書き…


重い双極性障害、つまり躁鬱病で人生の行き場を失ってしまったオレ…


生きて行くことの苦しみに、もうこれ以上耐えられなくなっているオレ…




この世に別れを告げる前に一度、地中海の碧さを、パリの街並みを、この目に焼き付けておきたかった。



地中海の碧さを見ずに死ぬことは、少年が乙女を知らずに死んで行くのに等しい…



誰の言葉だったか記憶にはない。


まさかこの歳で、乙女を知らないと言っても誰も本気で相手などしてくれないだろう。


それじゃあしかたがない。
地中海への人生、最初で最後のショートトリップ!





自分の命を自ら断つ前に、地中海を、パリの街並みをこの目で見たい。

親より先に死ぬのは
一番の親不孝……

でも、もう無理なんです

サ・ヨ・ナ・ラ

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カフェ ド パリに酔い痴れて ©著者:化狸狂頭

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