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2章:ハロウィンの夜に
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『ママ、けさ姪っ子が女の赤ちゃんを産んでね。今日はハロウィンなんだろ?
ハロウィンベビーだな』
『じゃあ、あなたも法律上正式にオジサンね(笑)』
『いやいや姪からみてオレが叔父さんだから、その子供からみたらオレは大おじさん』
『なんか、スゴいお年寄りって言葉の響きね、オオオジサン!』
『まあ実際、トシだから仕方ないけどさ(笑)』
『そうよね、もうホントいい歳よねぇ、で幾つだったっけ?』
『それ聞くな! ママもヒトのこと言えないくせに(笑)』
『そうねお互い、いたわり合って生きて行きましょうね(笑)』
『それで今夜は、そのハロウィンベビー誕生をお祝いして、飲もうと思ってさ。 禁酒解禁!』
『で、どの位続いたんだっけ?その禁酒』
『10年』
『凄〜い! 驚異的な数字!!
あたしなんか一日だって、無理』
『そりゃあ、あなたは酒飲むのが商売だから仕方ないさ。
で、何か口当たりがいい軽いお酒ないかな?久しぶりだからいきなり強いのはちょっと…』
『カフェ ド パリってゆう、シャンパンってかホントはスパークリングワインって言わなきゃ、なんだけど、冷えてるよ。
試してみる?軽くて、さっぱりしてて、その姪御さんの赤ちゃん誕生祝いにカンパイしましょ』
☆ ☆ ☆
『オレの、ハロウィンベビーに乾杯!』
『禁酒を解禁した大おじさんにカンパーイ!
そのスパークリングワイン、Cafe de Parisはママの言う通り軽く、口当たりもよくシャンパングラスは何杯も空いていった。
Cafe de Paris
パリのカフェ……
10年振りに禁酒を破り、そんな名前の酒の酔いが次第にまわり始めるとともにオレは、その年の初夏のフランスへのささやかな旅、そしてその時に訪れたパリのカフェの記憶が蘇り始めていた。
あの日の記憶、あの頃の思い出…
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カフェ ド パリに酔い痴れて ©著者:化狸狂頭
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