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52章:公に出来ない職業 (1/1)

52章:公に出来ない職業

性病検査の他に月一で病院へ通っている


早五年目になる

きっかけは ストレスに因る潰瘍性腸炎だった

今は完治したものの ついでにコレステロールの調整の為の通院

云わば毎月の健康診断ってトコかな

ある日いつもの様に予約時間に診察待ちをしていた

私の前に座っていた白髪の60代位の男の人がいた

私より早い予約だったらしく私より先に名前を呼ばれた

「○○○○さん どうぞ診察室へ…」


その瞬間ドキッとした

聞き覚えのある名前
フルネームで呼ばれるので同姓同名?

そう思いながらも ありふれた名前では無かったので 私はドキドキしながら その人が診察室から出て来るのを待った


暫くするとドアが開き出て来たその人の顔を見た

なんと20年振りの再会である かつて身体の関係に迄なった相手だった


懐かしくて私から声をかけた

「○○さん お久し振りです」

すると…

「あれぇ ○○さんなんだあ」

お薬が出る迄二人の会話は続いた

「今はどうしてるの?何処にいるの?」

そんな質問に 仕事の話が出た


とっさに私は
「お水なの」

「俺も行ける様な店なの?」


空かさず私は
「んんん…それはちょっと」

なんでお水だなんて言っちゃったんだろう


風俗だとは言えないからとはいえ まずかった

この人はお酒呑める人だったから 尚更だ


しかも 定年退職したとはいえ 元警視庁公安課勤務

質問攻めだった

番号は私の番号は知ってても 私はその人の固定電話番号しか知らなかった


まあ当時はバリバリの刑事だったから番は教えては貰えないのも当然だったろうが…


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遅咲きの風俗デビュー ©著者:Tちゃん

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