7章:勇馬と… (2/38)

一緒にやるから


そう言っていた上司が

結婚記念日だった

とか嘘か本当か分からない理由で帰った為

思ったより時間が掛かってしまった


22時半になる…

やっと終わった…


足早に廊下を走ると


ドンッ


ドサドサッ


誰かにぶつかって倒れた

何か降ってきた


「す…すみません」


（つ…痛い）


目を開けると


目の前に…


佐々木 勇馬がいた


周りには何かが散乱している

拾い上げてみると


裸の女性…

（エロDVDだ）


「あ…こ…これは…」


佐々木 勇馬はしどろもどろになりながら

黙った。


お互いに沈黙。






廊下の先の方

数人の声がしてきた





「はっ…拾って一緒に来て下さい」


佐々木 勇馬はそう言うとエロDVDを拾い集めた

意味が分からないまま


一緒に散乱したエロDVDを拾い集め


走り始めた佐々木 勇馬の後に着いて行った


無言でエレベーターで１階まで降り


守衛室の前を通り


裏口から会社を出る



佐々木 勇馬は大股で足早に


「こっちです」


背中を見せたまま

尚もズンズン歩いて行く