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4章:晃一(こういち)
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4章:晃一(こういち)
職場で出会った晃一。
病院のリハビリ施設で作業療法師をしていて、週二回、リハビリの専門学校で臨時の講師をしている広島なまりが抜けない晃一。
生徒達には年も近いせいか、好かれていてお兄ちゃん的存在だった。
私が27歳の時に知り合う。
生徒達には好かれ職場ではムードメーカーだった晃一と私は依存の恋愛に堕ちる。
じゃけん。じゃけん。うるさいなー。
そうからかう私は晃一の手の甲にある傷を指さした。
その傷、どうしたの?
すぐに、左手を隠した。
なんでもないじゃけん(笑)
と明るく話す晃一との始めての会話。
なんか書類不備ありましか?
晃一は私に問いかける。
書類は大丈夫です。その傷。ずっと気になってて…。
晃一はずっと左手を隠したままだ。
会話を続けず、晃一はじゃあまた何かありましたら!
そう言って私の前からこれ以上、踏み込むなそんな感じでいなくなった。
あの傷…。
気になる。いつもさすってる。なんでだろう…。
私が晃一に興味を沸いたのは、彼の明るいところや誰とでも仲良く楽しそうに笑って話す。そんなところじゃなく
左手の傷に興味を抱いた。
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