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谷山が少女を迎えにいった自宅は蘇我駅から車で約20分のところにある住宅街
ナビで住所を確認して車から降りた谷山は辺りを見渡した
誰も歩いてない
閑静な住宅街だなと思った谷山は砂子と書かれた表札の横にあるインターフォンを押した
しばらくして解錠する音が聞こえてからドアが開く
谷山は唇を噛んだ
10センチ程の隙間から電話の主と思われる少女が顔を覗かせている
猛暑だというのに冷や汗が垂れ流れてきたので拭った
この時、谷山はイタズラではないと感じ、唾を飲み込んでから声をかけた
「どうも、蘇我警察署の谷山です、君がさっき電話くれた子かな?」
「そうです」
谷山にはこの少女が本当に殺人を犯したとは思えなかった
どうみても普通の小学生
愛くるしい瞳に栗色のお下げ髪
「詳しく話を聞かせてもらいたいから署までいこうか?お父さんかお母さんはいるかな?」
「今はいません」
体が勝手に反応した谷山はそのドアを90°に開けた
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亡霊 ©著者:天羽凪
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