7章:怒り (18/18)

私『…私を雇ってください。
私が払います。』

意を決して言った。
これしか手段がない。

奈『ちょっと！
それだけはやめて！』

鈴『貴方が働いて払ってくれるの？
凄く美人だし、500万なんて、
すぐに払えますね。
いい案かと思います。』

奈『本当にいいから！
自分で払います！
今から下ろしに行きます。』

奈美ちゃんは、店長を連れて、
銀行に行ってしまった。

奈美ちゃんの貯金は、
きっと500万より多いだろう。

だけど飛んで500万なんて。
詐欺もいい所だと思う。

そして何よりも、
私には責任がある。

幸希くんのお父さんは、
私のお父さんなのだから。

幸希くんは、私の弟なのだから。

お父さんがしてあげていない事を
私に償わせてほしい。