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20章:〜氏神様お引越し?!〜 (2/10)

 ここ迄来ると、もう神社と言うよりもテーマパークだ。朱い大きな鳥居には、金色の模様が施され、境内には錦鯉の泳ぐ池があり、お洒落なベンチが点在してる。大きな真っ白の鶴の石像があり、何だか良く解らないが有り難いらしい小さな祠もあちこちにあり、それぞれ賽銭箱が備わってる。

参拝ルートの両側には行灯が並び、その間には鶴と亀の小さな石像が互い違いに並んでる。

何処にでも金色が何処かに使われ、一体何を目指したいのか。

少し奥に進むと、真っ赤な太古橋の架かった大きな池が在り、池の中には高そうな錦鯉が沢山泳いでる。

『旨そうだな』

太古橋の上から池を覗いたザムが言った。

『食えるのか?』

とトッシュも覗き込む。

『お前、鯉食った事ないのか?鯉のアライ、鯉こく、旨いんだぞ!』

とザムが言うと

『ああ、俺は鯉こくが好きだ』

とキラも言う。

『錦鯉で作ったら、きっとかなり旨いんだろうな』

と一匹何十万円としそうな立派な錦鯉も、三人にはただの鯉の価値しか無いらしい。

しかし、私は何故かこの神社に何一つ、霊験あらたかな感じも、逆に不気味さも、何も感じてない。

どんな小さな神社でさえも、何かしらの空気を感じるのだが。

『ねえ、お姉、ここんち本当にご利益あるの?』

妹に特別な霊感は無かったが、それでも疑ってる。

『うん、絶対ある!』

しかしこの際こう言うしかない。

やがて奥に進むと、受け付け処が在った。

『あの、ご祈祷をお願いしたいんですが』

小窓に声を掛けると、中に入る様に言われる。小さな社務所の様な中には、カウンターがあり、そこに名前と住所を書く紙が有った。

私は妹に判らない様な位置で、偽名と偽住所を書き込む。こんな怪しい場所に、まともな情報等残せない。

『なぁ、俺達立ち会えるのかな?』

キラがそう言うので、絶対巫女とは思えない、巫女姿の女性に聞くと、少し離れた場所で見てる事はできると言う。

一緒に参加するより良いかも。
それにしても、祈祷に【松竹梅】があるとは知らなかったし、【お心持ち】って書いてある。

何だか、奥歯に物の挟まった様な、嫌味な表現。

つまり、信心=お金?

まぁ、いい。

母から聖徳さんを数人程預かってる。

『あの、お心持ちってぶっちゃけお幾らなんですか?』

すると女性は怪訝な顔をする。
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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