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19章:〜結束と一人芝居〜 (3/10)

本二冊は重ねてテーブルの隅に置き、怪文書とリーフを真ん中に置いた。三人がそれらを真剣に見る。

『なるほどな』

キラが呟く。

『俺は殺されるって事だったのか』

トッシュが、呟くとザムが

『いや、お前だけじゃない、多分、俺ら全員かも』

と言った。

『私もそんな気がする。って言うか、私達だけじゃない気がするんだ』

と言うとザムが

『ミュウに知らせ無くていいのか?』

と私の顔を見る。

『うん、あの子あの性格だし、神崎さんきっとまた、ミュウのバイト先に現れると思うから』

と言うとキラも

『まず、ミュウじゃ芝居は無理だな』

と言った。

『しかし、こんなの良く分かったな』

ザムが感心する。

『雑誌記者の人達なのよ。見せてすぐに怪文書って気づいて』

『さすがだな』

『お待たせしました』

珈琲が運ばれて来た。

『その本なに?』

重ねて置いた二冊の本に、キラが目をやる。

『あ、この前の、多重人格について載ってる』

私はしおりを挟んだページを開けた。

『多重人格?』

ザムが聞いたので、ジキル&ハイドの本を渡す。

『あ、これか』

そうザムが言うと、キラが私達で話していた事を二人に告げる。トッシュは触りの理解はしていたが、ザムには初めての事だった。

『神崎さん、記憶が全く無くなっちゃうわけじゃないんだよね?』

入門書を覗いていたトッシュが言った。

『多分、少なくとも、もう一人の存在はしっかり認識してるんだし……』

キラは、もう一度、怪文書の解読リーフを見ると

『2月2日、あと3ヶ月半か……ん?ちょっと待った。期日ってあるじゃん、期日ってその日だけって意味じゃなくなね?例えば、締め切り期日とか、言うじゃん』

そう言って、私達の顔を見る。
その解釈アリかも。つまり、この日迄に完了させる………

私は、神崎が私にだけ話した、あの、抹消の話しをする事にした。もう、神崎の世界に惑わされて居るのは止めた。

『あのね、実は口止めされてたんだけどね………』

そう言って話すと、ザムが

『記憶の抹消なんて、有り得ねぇ……神崎さん、多分普通の状態じゃない』

と言った。

キラが里美が話した事をザムに説明する。

『過去の栄光か……』

ザムが呟く。

『本当に栄光だったのかな?』
私も呟いた。
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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